2019年7月21日日曜日

Museum Siam


先日、バンコクでも有名なお寺ワット・ポーの近くにある国立歴史博物館「Museum Siam - サヤーム博物館」(2008年開館)に行ってきました。
 
この博物館が時を忘れるほど本当に楽しかったです♪


単に展示してあるだけではなく、来場者がゲームをしたり体験したりしながら、タイの国家・国民・民族について深く考えることのできる仕掛けが沢山してあるんですね。きっと、相当有能なデザイナーやクリエイターの方が関わっているのだと思います。
 
これは世界に誇れるだろうなー!! と思える程の内容でした☆
 
3階建ての建物の中でテーマごとに部屋が分かれ、説明してくれるガイドさんもいるので、一つひとつじっくりと学びながら、歩くことができます。


楽しかったコーナーは沢山があるのですが、それは皆さんに是非!実際に行ってみて頂くということで…。:)
 
今日はちょっとした触りでこの博物館で見つけた変わったゲームをご紹介。
 
 


実はこれ、「ジェー(VEGAN)の食材がどれかを当てるカード」なんです。
そう、ジェーで食べられない食材は肉や魚、卵や牛乳だけじゃないんですね。


Q: さて…この野菜はVEGANでしょうか? 


裏返すと答えがあります。



タイではチェック印は○(丸)を示すので、グリーンだったらアタリ!

ブラウンだったらハズレ! 


さあ、あなたはいくつまで当てられるかな??


(ゲームはテーマごとに沢山の種類があったのですが、販売用ではなくこの博物館のオリジナルのようです)


タイが大好きな人も、全然知らない人も、きっと十分楽しめるこの国立博物館。今月末にはすぐ近くまで地下鉄も開通するそうなので、今まで以上に来客が訪れることでしょうね。



タイにいらしたら、是非ぜひ、行ってみて下さいね!






2019年6月16日日曜日

食卓を彩る花



photo: ターおばさんの食卓にて
メニュー「カオヤム・サムンプライ」


原産地のマレーシアをはじめ、タイでも広く愛され育てられている美しい花

ดอกดาหลา「ダーラー」

その昔、タイの男性と恋に落ちたマレーシアの女性が、親同士の反対にあい両国の国境での再会を誓いましたが、とうとう死ぬまで会うことは叶いませんでした。

そこで、女性はこの花に生まれ変わり、男性の近くで咲くことで再会を果たした…という伝説があります。

その姿に、思わず目を奪われてしまう赤やピンクの鮮やかな色。

それはまるで、悲恋の内に秘めた情熱を体いっぱいに表しているかのようにも感じます。

ターおばさんの庭でも、このダーラーの花が大切に育てられています。しっかりと伸びた葉は生姜にも似ており、花は食用としても使われます。

ターおばさんの料理に度々登場するこの花は、影の主役として今日も食卓を美しく彩っています。

2019年3月14日木曜日

ターおばさん入院!そして退院!



先週のこと。
 
我らがターおばさんが、入院をしました。

いつも元気で活発に動き回っているパーター(ターおばさん)だったので、そのニュースを聞いた時はとてもびっくりしました。

知ったのは、息子のアン君のFacebook 投稿から。

実は私は今、県外にいますがその前日まで毎日ターおばさんと連絡を取り合っていたんですね。なので、正直、信じられませんでした。

病名は、急性虫垂炎。一般では盲腸といわれている、あれです。



手術翌日のターおばさんの様子(アン君のFBより)

後日、ターおばさんに聞いた話ですが、お腹の痛みがあった日の夕方、すぐに市内の病院に行き入院、手術をしたため大事には至らなかったとのこと。

術後の痛みも、意外に早く引き始めたとのことだったので、安心いたしました!

遠く離れているので、お見舞いに行けず心配だったので、ラインで何度かメッセージ。

「これを機会に、ゆっくり休んでね~💕」 

おばさん、すぐに見てくれたみたいです。

良かった。 今の時代は便利ですね!

病室にて(Naoeさん撮影)
入院から数日経った日、ベジキッチンツアースタッフのなおえさんからお見舞いの際の写真が送られてきました。

えっ?

ちょっとちょっと!!

ベッドから起きて、早速電話で仕事をしています・・



もぉ~!

その日の夜、ターおばさんにラインをしました。💦


私「パーター(ターおばさん)!休まなきゃだめでしょ!入院中、仕事なんてしないで安静にしてくださいよー!」


ターおばさん「大丈夫だよ。もう痛みはほとんどないよ。医者も寝てばっかりいないで座ったり歩いたりしなさい、と言うからね。はっはっは、ありがとネ 👍」



症状に気づきすぐに病院に行ったのは、本当に幸いだったようです。

もう大丈夫だよ!(アン君のFBより)

今はもう退院して、今週からまた料理教室を再開しています。


あまりムリはしないで欲しいな・・。

今回の入院は、ターおばさんの身体・・・

というよりも、精神の強さに改めて感心いたしました。


弱音というのを、本当にはかないんですよね。


リスペクト!!としか言いようがありません。


* * *


さて、
先日のスタッフミーティングで、今年7月のツアー日程がほぼ決定しました。

近々、FBページ及び当ブログ等で募集をはじめますので、興味のある方は是非ぜひご注目くださいね♪



2019年2月22日金曜日

2月の番外編「オリジナルツアー」レポート


皆さん、こんにちは!

今年は、例年よりも寒い時期がとても短く、既に街の人たちはみな半そでを着ているチェンマイです。

さてこの2月、ベジキッチンツアーでは、今年2年めの「番外編ツアー」が週続きで2回開催されました。

2回とも、チェンマイに昔から何度もいらしているタイ料理研究家、且つターおばさんの生徒さんでもいらっしゃいます、ゆっこ先生と現地スタッフが協力して考えたオリジナルツアーです。

市場めぐりの一場面。@Chamcha Market
* * *


まず、第1週目。

参加メンバーの方は、恒例の森のターおばさんの料理教室や草木染めワークショップを楽しまれ、夜はホシハナビレッジでゆったりした時を過ごされました。


庭の採りたて野菜がメインのアボガドサラダ
生徒さんたちも真剣!
ひと手間かけたカノムチーン・ナムヤーはやっぱり美味しい!
ターおばさんが必ずお連れする、自慢の庭でパチリ!
* * *

第2週目は、ゆっこ先生が東京で通われているという、琺瑯の絵画教室の先生とその生徒さんたちがいらっしゃり、名づけて「ほうろう(琺瑯)ペインティングツアー」が開催されました。

今回はゆっこ先生発案のオリジナルツアーでしたが、絵を描く皆さんにとって充実した楽しい体験となったようです。

このツアーは初めての試みだったので、その様子を写真でじっくりとご紹介いたしますね♪


1日目:

この日は、絵付けワークショップが午前と午後と2回入っていました。

午前中は傘と扇の絵付けのワークショップへ
午後は、郊外のセラドン工房にて高級な製品の数々を見学
一代でセラドンブランドを築いたオーナーPEPさんを囲んで
セラドン焼き工房をじっくり見学
職人さんの技を間近で見れる貴重な体験
セラドン焼きの絵付けワークショップ、スタート!
さすが絵の教室の皆さん!個性豊かな美しい仕上がりです。

 可愛い~~💕💕💕



2日目:

翌日は、朝から琺瑯のスタジオに行って大興奮!

琺瑯の専門ショップへ
色もサイズも、よりどりみどりの琺瑯たち

ランチは、チェンマイ名物の美味しいカオソーイでお腹を満たし・・・
午後はチェンマイで噂のおしゃれエリアへちらっと寄ってお買いもの♪

自然素材を活かしたコミュニティースペース
チェンマイならではのゆったり感が心地いい
そして、午後3時。

チェンマイを代表するランナー画家、ポンパン先生のスタジオへみんなでお邪魔しました。

ギャラリー「ゲッタワー」にて
こちらもターおばさんベジキッチンツアーでは、初!!

名づけて、

「手ぬぐいの絵付けワークショップ Byポンパン先生」


まずは生徒さん一人ひとりの好みを聞きながら、ポンパン先生が絵の具を混ぜてくれました。

同じような色でもそれぞれ微妙に好みが違うのがおもしろい

なんと、この日は先生が直筆で(!)一枚ずつ布に描いたという、伝統的なランナー絵画に生徒の皆さんが好きな色を付けていく・・・という、贅沢ワークショップです!


風通しの良い広いスタジオで、思いおもいの場所にテーブルを置いてワークショップスタート。
皆さん、じゃんけん!?で決めた場所に移動
先生がゆっくりとまわりながら指導してくれる
ポンパン先生の絵画をバックに、ゆっこ先生も集中してます!
琺瑯の絵付けの、吟子先生
時間は約1時間半。

そろそろ皆さん、色塗りが仕上がった時点でポンパン先生が直筆で皆さんの名前をランナー文字で入れてくれました♪

仕上げはお父~さん♪ じゃなくてポンパン先生。笑

使用する文字はタイ語ではなく、タイ北部で700年の歴史を誇る古きランナー文字。

一番下には先生の直筆サイン、日付が入ります。

うわーーー!!!これは家宝になるわ~!!!と皆さん、大喜び♪


ポンパン先生と合作のオリジナル手ぬぐいが出来上がりました!

* * *

今年のハイシーズンはチェンマイの街も全体に活気があり、私たちのベジキッチンツアーにも1月、2月と、沢山の方が参加して下さいました。

また、次回は7月にツアー開催を予定しています。

今回のゆっこ先生のように、現地スタッフと協力して作る「オリジナルツアー」も受け付けています。

皆さんのご参加を心より、お待ちしております!!





2019年1月15日火曜日

2019年の幕開けです♪




2019年がはじまって、早くも半月が過ぎました。

あっという間ですね!

ここチェンマイでは、大晦日から元旦にかけてのカウントダウン・イベントが盛大に行なわれました☆

我らがターおばさんは、このイベントの料理全般の監修&オーガナイズを担当。

当日千人を越えるお客さまへのタイ北部料理を振舞うため、沢山の料理人達と大奮闘でした。


古き時代のタイ北部の市場を再現した雰囲気
© Chiangmai CAD Khomloy Sky Lantern Festival


まるで昔のランナー王朝時代にタイムスリップしたみたいな、美しい光景・・・。

そう、このイベントの大切なコンセプトの一つに、古き良きランナー文化の伝統を伝承すること、というのがあります。

それにちなんで市場の料理には、昔からこの土地の暮らしの中にあったという土の器や竹細工のお皿、籐籠などが使われていました。

また、刀や天然石、竹や刺繍布、民族衣装、銀細工等々の職人さんも一斉に集まって、技の披露、商品の販売。街中でも、なかなか見れない光景です。


嗚呼、なんという盛りだくさんな内容なのでしょう ♪

思わず大興奮です!!


アカ族、リス族などの山岳民族も参加
© Chiangmai CAD Khomloy Sky Lantern Festival

民族楽器奏者、オーケストラの演奏場面も
© Chiangmai CAD Khomloy Sky Lantern Festival

迫力満点の武術の演舞
© Chiangmai CAD Khomloy Sky Lantern Festival
 
僧侶による読経の後は仏塔の周りで演舞がはじまります
© Chiangmai CAD Khomloy Sky Lantern Festival



チェンマイで活躍するアーティストが一同に会する演舞は圧巻
© Chiangmai CAD Khomloy Sky Lantern Festival


フィナーレのカウントダウン!
© Chiangmai CAD Khomloy Sky Lantern Festival


空高く上がる一千もの熱気球と共にスタートした、チェンマイの2019年。

今年も皆さんにとって、よい年でありますように!



こちらのイベントは、今年2019年11月11-12日の満月の夜にも同じ主旨で開催されるようです。

ターおばさんも、今からその準備にかかっていますよー。



新年からますます元気なターおばさんに、皆さん、是非ぜひ会いに来てくださいね♪

お待ちしていまーす!





Inquiry
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「第2回 ラーンナー王朝コムローイ伝承祭り」
ChiangMai CAD Khomloy Sky Lanterns Festival 2019 #2
with Authentic Lanna Food by PaTA

huglannaproject@gmail.com (for Japanese)
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2018年12月18日火曜日

ターおばさん、日本滞在記2018


2018年10月半ば。
我らがベジ料理研究家のターおばさんが、2度目の来日をたしました。
今回2週間の間で東京・沖縄・福岡の3県を訪れるという、ちょっぴりハードな旅。 前回来日したのは2014年秋だったので、今年はちょうど4年ぶりです♪

この4年間の間に、チェンマイのターおばさんの家には数多くの生徒さんたちが料理を習いに訪れ…。生徒さんが以前よりも増えたお陰でこの旅日本各地その生徒さんたちが食のイベントや交流会セッティング主催して下さいました

本当にありがとうございました 

東京・ベジ料理教室のメニュー
沖縄・友達のカフェでカノムヂーンを作る
沖縄・素敵な一軒家を会場にトークショー
福岡・トークイベントでのスライド紹介
ここでご紹介できる写真はほんのわずかですが・・・。

何よりもターおばさん。この日本滞在で、また思いっきりパワーを "IN PUT & OUT PUT"してきて、大好きな日本がますます好きになったそうですよ💗💗💗

これ、買って帰ろ~♪
さて ♪ 

今回も日本で実際に沢山の食材を見てきたので、チェンマイの料理教室でも日本の食材活かせるメニューが、増えてきました 

皆さんもぜひ一度、
ターおばさんの森の自宅で美味しい~ベジ料理を学びにいらして下さいね☆ 

 お待ちしています!

福岡・豆腐などを使ったベジ料理で朝食をふるまう

2018年4月16日月曜日

ターおばさんのおふくろの味



 
パーターの愛称で親しまれるターおばさんは、ここ北タイを中心にケータリング(食事の配膳、会場設備のイベント・オーガナイズなど)で全国各地を駆け回るベジタリアン料理家だ。近年の健康ブームに従いベジタリアン料理を好む人はタイ国内でも増えつつあるが、それでも未だ一般的には、薄味じゃないかとか、使う素材が少なくてボリュームがないんじゃないか、または一部の宗教や健康志向の人だけが食べるもの等のイメージがついて回っている。ターおばさんの作る料理は、そんな人々の偏見をあっという間に一新するほどのパワーと味わいがある。そこにはおばさんが長く培ってきた(料理だけでない人生の)経験と、素材に対する好奇心、古きよき習慣や伝統を大切にする心、そして何よりも料理を口にする人たちへの「愛情」がぎっしりと込められているからだ。

ベジタリアン料理に出会うまで


ターおばさんが料理を始めたのはバンコクに暮らしていた子ども時代からだという。母は敬虔な仏教徒で毎朝欠かさず早朝に起きては食事を作り、僧侶の托鉢にタンブン(寄進)をするのが常だった。そんな母の背中を見て育ち、物心ついた時には一緒に台所に立って積極的に料理を学んでいた少女時代。母がこの世を去った今でも、当時教わった窯焚きなど昔ながらの調理法をおばさんはずっと大切に守り続けている。「文明が発達しても人は食べることを欠かすことはできない。料理とは、周りの人を養うこと。顔見知りの人もそうじゃない人も、親戚や家族のように感じるんだよ。幸いこの国は気候もよくて旬の野菜や果物も一年中豊富にある。タイの人はその大切さをみんなよく知っているんだ。どこを歩いていても“もうご飯食べた?一緒に食べて行きなさい”と声がかかる国なんて、そうめったにあるもんじゃないだろう。人の温かさは食の豊かさにも比例する。食べることは、生きること。だからこそ、時代が変わっても昔から伝わる方法や食べ物の知識を次の世代へ伝えることは大事なことなんだよ」


そんなターおばさんがベジタリアン料理に出会ったのは、チェンマイに移り住んで約20年が経った頃のこと。当時、友人の紹介によりチェンマイから数十キロ離れたお寺で修行をする尼さんと出会い、その人のシンプルな暮らしと考え方に心を打たれた。その後、お寺で仏教を学びながら毎週末に寄進のための料理を運ぶようになり、同時にベジタリアン料理の研究もスタートさせる。


「お寺にもよるけど、私の通う寺の人たちは不殺生を厳守し肉や魚は一切食べない生活を送っていたの。それまでは可哀想だと思いつつも、肉や魚を普通に食べてた。でもこれをきっかけに自分も食べるのをやめようと決心したんだ」

ベジタリアン料理の工夫


小さい頃から料理には親しんでいたが、ベジタリアン料理となると勝手は違っていた。当時から街には「ジェー」と掲げた店や、大豆や豆腐などを使った加工食品なども売られていたが、もっと工夫して一般にはない味を出したいと考えていたという。おばさんはまず、肉や魚の味をいかに再現できるかを探り始めた。例えばタイの定番料理「パロー(肉の煮込み料理)」を再現するために椎茸を切り刻んだものを数枚の湯葉に巻きつけて肉に見立てて煮込んだり、「プラードゥ・フー(なまずのかき揚げ)」は豆腐をすり下して椎茸と海苔を加えて揚げたり。また、貧しい人がお寺に寄進するキャベツが大量にあると野菜など具を沢山入れたロールキャベツや餃子を作ったり。身の回りにあるもので無理のない調理法は、当時考えたら切りがない程たくさんあったと振り返る。しかしこうして研究を続けて行く内に次第に味覚はシンプルになり、ターおばさんはあることに気づく。「手を加えたものよりも元のまま使うのが一番。最小限の調味料で素材の味を十分に活かすことに行き着いたんだ。北タイには生の野菜やハーブがたくさんある。それらを取り入れない手はないってね」


生命とお互いに共存する生き方


その昔、村の人々は当たり前のようにハーブや野菜の知識を持ち、薬がなくとも病気を治すことができていた。食べ物は体に取り込まれてからすぐに血となり骨となり、栄養となって私たちを育ててゆく。体によいものを取り込めば蓄積されたものはやがて私たちが病気になった時に体の中から治してくれるが、反対に体に悪い食べ物は毒となり体力を消耗させ病気を悪化させてしまう。「食べ物はいくらおいしくても、体に負担や苦しみを生むものであってはならない」とターおばさんはいつも言う。「特に動物の肉には殺された時の恐れや怒り、ストレスなど負のアドレナリンが発せられている。本来、私たちは動物の生命に依存しなくても、それに代わった食材でいくらでも健康に生きることができるんじゃないかな。この地球上にいる生き物同士がお互いを脅かすことなくよい距離を保つ。これだけでも私たちは心穏やかに生きてゆけるものだよ」


ベジタリアン料理の研究を始めて以来、自分の財産や装飾品にそれほど関心がなくなったと語るおばさん。大きな仕事が入るとチームを動員して動くが、それらで得た自分自身への報酬は、惜しみなく困っている人々やお寺へ寄進する料理へ当てている。「お金を持っていることが裕福なわけじゃない。お金を得たら社会のために使う。人と分け与えること、社会のために生きることこそが、本当の心の裕福さなんだ」


昔ながらの伝統が今もなお伝えられ、人々の生活に息づいているここ北タイ。道端で見かける炭焼き、竹筒に入った蒸しご飯、バナナの葉で包んだお菓子やパンダナスリーフで香り付けした冷たいデザート、採れたて山菜の炒め物、きのことハーブたっぷりスープなどなど。




一年を通して豊かに実る植物、野菜そして果物を最大限に活かしたこの土地のベジタリアン料理は、私たちの体を作るのと同時に生命体とのやさしい繋がりも作っていくのだと、ターおばさんは教えてくれた。


北タイ情報誌CHAO 268号掲載記事 (2014.06)

Text & Photo: Ayumi Okuma